結露を軽減する方法

結露は、空気中にある水蒸気が水滴となって現れる現象を指します。
たとえば・・・夏、コップに氷水を入れて置いておくとコップが汗をかいたようになりますよね?
あの状態が結露なのです。

結露は、暖房を使う冬と湿度の高い梅雨の時期に良く発生します。

結露には、相対湿度と絶対湿度、気温が大きな関わりあいを持っています。
それでは、その3つの事について説明をしましょう。

気温 気温は、ご存知のとおり温度の高低を示すものです。
気温が高ければ結露は起こりにくく、逆に低いと起こりやすくなります。
相対湿度 相対湿度は、私たちが普段聞いている「湿度」と同じ事をさします。
空気中にある湿気の量を相対的に(パーセンテージにて)示したものです。
相対湿度が100%を超えると、空気の中に水蒸気を蓄える限界が来て、
水滴となって現れます。
絶対湿度 絶対湿度は、空気の中にある水蒸気の質量を指します。
相対湿度は、気温などによって変化するのですが、絶対湿度は加湿・減湿
しない限り変化する事はありません。

つまり、絶対湿度の量が多ければ空気の中に含む事ができる水蒸気の量(飽和水蒸気量)に
すぐに限界がきてしまうため、結露が起こりやすくなるのです。

これが、梅雨の時期に結露が起こりやすい原因です。

では、冬の時期はどうなのでしょう?
日本の冬は、低温低湿の気候から非常に肌寒く感じる環境にあります。
湿度が少ないのになぜ結露が起こるのか・・・それは、暖房器具を使用する事に原因があります。
暖房器具の殆どは、気温を上げながら見えないくらいの加湿を行っております。
これは、空気の中に水蒸気が多いほうが暖房効果が多いためです。
しかし、この暖まった空気が、ガラスの窓など断熱性能の少ない場所に触れると、
空気が急激に冷やされてしまいます。そのときに、先ほどの飽和水蒸気量以上の
水蒸気が空気の中にあると、結露となって現れるのです。

特に朝方に結露が多いのは、一日の最低気温がだいたい朝方にやってくる事からと言えるでしょう。

では、結露を防ぐにはどうしたらよいのか・・・
具体的な例をあげると・・・

・換気を定期的に行い、空気の中の水蒸気量をあげすぎないようにする。
・窓にはカーテンなどをかけないようにする。
(カーテンをかけると、カーテンと窓ガラスの間で空気の対流が起こり結露を促進する)
・暖房の気温設定をあげすぎないようにする。
・ホットカーペットや床暖房など水蒸気の発生しない暖房器具を使用する。

以上のような事が結露防止の具体策といえるでしょう。
冬の結露はまだしも、夏の結露の場合は、なかなか対策がとりにくいものです。
しかし、放っておくとカビの発生の原因にもなってしまいますから、
十分な注意が必要です。