五感と建築@

私たちの生活になくてはならない建築。
衣・食・住の中の「住」に当たる建築は、時の流れとともに大きく変化を遂げてきました。

縄文時代・弥生時代に見られる「竪穴式・高床式住居」
平安時代に見られた「書院造」
江戸時代には「長屋造り」など

しかし、建築技術は戦後から急激に変化を成し遂げ、
今では「環境住宅」とまで言われてきております。

雨風を防ぐだけのものではなく、住む事を心地よく、
快適な住環境を私たちは常に求めてきました。

そこで、私たちの五感と建築の与える相互関係を
色々まとめてみようと思います。
特に、建築において私たちの感じるもの・・・
「色:視覚」「音:聴覚」「物:触覚」
についてお話していきたいと思います。

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@色覚

建物の中において、重要な要素になる「色」。
色は、私たちにさまざまな心理効果を与えます。

・寒色と暖色




























左のマスが「暖色」・右のマスが「寒色」を示しています。
暖色とは、赤・黄色などの暖かく感じる色を指し、寒色は、青や緑などの涼しく感じる色を指します。
文字のとおり、暖色には「暖かい」印象を与え、寒色には「涼しい」印象を与えます。
また、「暖色」には膨張性・進出性といった実際より大きく・やわらかくなる印象を与え、
反対に「寒色」は収縮性・後退性といった実際より小さく・重く感じる効果があります。

色の好みはあると思いますが、夏は寒色が暑苦しく、冬は寒色が肌寒く感じてしまう事がありますので、
壁紙にこのような色が強いデザインのものは使わないほうが良いでしょう。

・有彩色と無彩色




























有彩色とは、上のような赤・青・黄・緑など鮮やかさのある色。
無彩色とは、白・灰色・黒の鮮やかさがなく色の濃さのみであらわされる色を指します。

無彩色には先ほど挙げた「寒暖」の効果がないため、私たちには一定の感触を与えてくれます。
よって、壁紙にはこのような色を使う事が良いとされています。

>つづく