その1〜コンクリートと鉄
基礎やRC(鉄筋コンクリート造)には、鉄筋をコンクリートで巻く様な工法を取ります。
なぜ、コンクリートに鉄筋が必要なのかは本編の
基礎工事の中に書いておりますが、
引っ張りに耐えるなら他の材料でも良いはずですよね?
しかし、それにはちゃんとした理由があるのです。
まずは、
線膨張係数が同じという事です。
線膨張係数とは、1℃当たりの材料の伸縮の長さを指すのですが、
コンクリートと鉄筋では殆ど同じ値を示します。
もし、この値の差が大きくなってしまうと、気温の変化によって中の鉄筋とコンクリートが剥離してしまいます。
そうなると、せっかくの鉄筋が意味のないものになってしまいます。
次に、鉄筋は加工がしやすい。
という事があります。
鉄は溶かして加工するものですから、自由に変形をさせる事が出来ますよね。
普通、基礎などの鉄筋には
異型鉄筋(異型棒鋼:SD材)というものを使います。
鉄筋の周りがボコボコしている為、コンクリートとの付着性を良くします。
これで、基礎などのコンクリートには鉄筋を使用するのはなぜか?
というのは分かって頂けたでしょうか?
例えば、木材は曲げに対してあまり強くありませんし、水をすってしまいますので、
コンクリートの強度を低下させてしまいます。