@:植物の分類と特徴
植物を育てると言っても、いつでもどんなものでも育てられるかと言うと
そんな事はありません。最近は、技術の進歩により殆どの花がいつの時期
でも、お花屋さんに行けば手に入るようになりつつあるので、そんな錯覚を
起こしてしまうのも、無理は無いでしょう。それこそ、普段名前を聞かないような花
であればなおさらです。
そこで、ここでは植物の発芽から結実までの流れを簡単に説明します。
植物には、育て方によって以下のような分類に分けられます。
1・2年草 |
種蒔きから花がつくまでの期間が1又は2年間で
花は一度しか見る事が出来ません
ヒマワリ・コスモス・パンジー等 |
宿根・多年草 |
花は毎年見る事が出来ますが、種から植えると
開花までに時間が掛かります
主に苗を購入して育てる方が多いようです。
ミント・マーガレット・ガーべラ等 |
球根草 |
種の代わりに球根を植える植物です
チューリップ・スイセン・クロッカス等 |
1年草は一度花をつけるとそこで終わってしまいますが、比較的育てるのは
容易なものが多いです。2年草は、夏越と冬越が必要なので、一年草よりは
難しいのですが、ボリュームのある花が多いです。
球根草も一度花がつくと終わりますが、種類によって植え放しで良いものや
花が終わったらすぐに堀り上げないといけないもの等色々です。
宿根草は、夏の時期は花を付け、冬になると地上部が枯れますが、根の部分は
残っていて、来春に又成長していきます。多年草は
常緑のものを言います。
各植物のライフサイクル
下に、各種の植物の成長の流れを表にしてみました。
※この表はあくまで標準的なものですので実際に育てる時は各植物の育て方を
調べてからにして下さい。
春植え(蒔き)の花は、春の成長期に生育し、梅雨の半ばくらいから開花し、
秋の中ごろの寒くなってきた時期に枯れていきます。
反対に、秋植え(蒔き)の花は、秋の涼しい時期に生育し、冬の寒さを受け
花芽をつけて、春暖かくなって開花し、暑くなっていくと枯れていきます。
@:春蒔き一年草(ひまわり・コスモス・アサガオなど)
春蒔きの花の殆どが
非耐寒性の植物です。
発芽温度が高い植物もあるので、蒔く時には注意しましょう。
また、種蒔きの時期が遅すぎると十分に成長しないまま枯れてしまう可能性
がありますので気を付けてください。
A:秋蒔き一年草(かすみそう・デージー・スイートピーなど)
秋蒔きの花は夏の暑さに耐えられないものが多いです。
また、本来原産地では宿根草であったものが、日本では暑さに
耐えられず
一年草扱いとされているものもあります。
蒔く時期は、植物によって色々ですが、あまり遅く蒔くと寒くなる前に
十分成長が出来ず、花付きが悪くなってしまう事もあるので注意しましょう。
B:2年草(つりがねそう・ききょう等)
2年草は、開花までに1年以上掛かります。
よって、夏と冬越をしなくてはいけません。それゆえ、難易度は高めに
なるのですが、2年草の花はどれも優雅なものばかりです。また、
蒔く時期により、成長の具合が変わってきます。
初夏(5月位)に蒔いた時 | 来年の5・6月に開花します。 |
秋(9・10月)に蒔いた時 | 来年は開花せず、再来年に開花します。 |
秋に蒔いたほうが、開花時期が遅くなるので損した気分(?)になるかも
しれませんが、株の大きさは秋に蒔いたほうが成長時期が長い分大きくなります。
また、秋まきのほうが株が十分大きくなって夏を迎えますので若干育てやすいといわれています。
C:春植え球根(グラジオラス・ダリアなど)
春蒔きの植物と同じように育てていきます。
春植えの他に夏植えの球根草もあります。
D:秋植え球根(チューリップ・フリージア・アネモネなど)
秋植え球根のいちばん気をつけないといけない事は、
成長期に寒さへ当てないと
花芽がつかないもの(全てではありませんが)が多いと言う事です。
上に挙げた3種はそうなのですが、室内で育てる場合には、どうしても暖房などがあり
なかなか寒さへ当てる事が出来ませんので、つぼみが付くくらいまでは、ベランダなど
外へ置いておくようにすると良いです。