その@測量機械

私たちが外を歩いていると、建設現場らしきところから人が何人かで機械を見ていたり、
ものさしや棒を持っている姿を見た事があると思います。

建築現場では、まず実際の建築を始める前に土地の測量や、高さの確認、建物の位置を出してあげなければ
いけません。そう言うときに使う機械が、いわゆる「測量機器」になるわけです。

測量機器には主に2種類あります。

1:建物の配置・角度・距離を出すもの。
2:建物の高さを確認したり、高さを示すもの。

1に代表されるものが、トランシット光波測定機で、
2に代表されるものがレベルレーザーレベルです。


1、トランシット

測量

トランシット

トランシットは、まっすぐのラインを確認したり、任意の角度(90度45度180度など)を測定するために
使用する機械です。操作は機械を見てもらうと思うかもしれませんが、慣れるまでには少し時間がかかります。
もちろん私は使えますよ(笑)←じゃなかったらこんな説明をする資格はありませんよね・・・(^^ゞ
さらに、この機械は結構高く・精密ですから絶対に落としたりしてはいけません。
非常に丁寧に扱わなくてはいけなく、定期的に点検も行わなければなりませんので、
普通はレンタルする事のほうが多いようです。

例えていえば、値段は22型の液晶テレビくらいでしょうか・・・
そのくらいすぐに払ってあげようか?と言うような値段ではありませんよね?

トランシットの役割は以下のようになります。
←三脚(台)
〜トランシットの使い方〜
@まず、平坦な場所に三脚を出来るだけ水平に据え付けます。
このとき、地面は土の方が、三脚の先を埋めてきっちりと固定できますので理想と言えます。
せっかくきれいに据え付けても、三脚が途中で動いてしまっては意味がありませんので、ここは重要です。
A次に、三脚の上にゆっくりトランシットを乗せて、三脚についている固定ねじでトランシットを固定します。
この時、トランシットに据える基準の点を確認しながら据えるようにしましょう。
B固定をしましたら、気泡を見て傾き具合を確認します。
高さ調節ねじを動かしながら気泡を円の中心へ移動させます。

高さ調節ねじは、トランシットについた3つの柱を上下させる事で気泡を中心(水平)へ持っていきます。
この気泡では、大まかにしか水平が出ませんのでトランシットの横についている水平の気泡を確認します。


C水平の気泡は、必ず2方向あります。A〜Cの調節ねじのついている土台の部分と、気泡のついている上の部分
は回転するので、気泡を茶色い部分へ持ってくるように(上の図でAを半時計回り・Bを時計回りに回す)していきます。
一方向で確認したら次は90度回転させて←→と↑↓(自分から向いて)の水平を全て揃えます。
水平がきちんと出ていなければ、角度を測るときにずれたりしてしまいますので必ずきちんと揃えましょう。

言葉だけではなかなか難しいので図を見て説明しますと・・・
現在、台は青色のように手前と奥に傾いています。
手前は下に下がっていますので気泡は左側を向きますよね?
そこで右側の足を上げて高さをそろえるか、左側の足を下げて高さをそろえるか?を選びます。
一番良いのは両方を同時に動かして一つの動きを出来るだけ少なくする事です。
片方だけを動かすと、90度移動させたときに大きな変化を生む可能性があるためです。
上を図を見ると左を下げれば、縦方向の下が上がっているものも下がってきますよね?
そうすればぐっと調整が少なくて済みます。
文章だけではなかなか、難しいでしょうか・・・
最終的に、90度ずつ回して360度どこに動かしても気泡が動かない事を確認します。
そうすれば水平はばっちりです。

D水平が揃いましたら、接眼レンズで、真下の部分を見ます。

高さの調節を行う事でまず下のポイントがずれますので、下部固定ねじを緩めて
小さい円の中心へポイントが動くように微調整をしてあげます。
微調整でもポイントに収まらないときには、三脚の下の固定ねじを緩め接眼レンズで確認しながら移動をします。
この時は必ず高さが狂いますのでまた、気泡の調整から再確認をしましょう。
後はB〜Dを繰り返して、双方ともに合っていることを確認します。

トランシットは据付に結構時間がかかります。
慣れない人だと10分以上かかると思いますが、慣れた人だと3分くらいで据えつけられます。
実は、早く据えつけるコツなんていうものもあったりするのですが・・・
まぁ、ここであまり詳しく説明するのもなんですから・・・
次は、いよいよ確認になります。

続く