単に、住宅といっても様々な種類があります。 以下、簡単な表にしました。 |
構造 | 種類 | 特徴 |
木造 | 在来工法 | 昔から日本で行われてきたやり方です。 |
2×4 | 北欧で開発されたパネル組み立て形式の工法です。 | |
軽量鉄骨造 | いわゆる鉄骨系プレファブ住宅というものです。 | |
ALC造 | ALCというパネルを使用して作られた構造です。 | |
コンクリート造 | 自重が重くなりますが強い構造です。 |
1、木造とコンクリート造の違い
書いていますが、 なぜ木造なのでしょうか。上の説明で木造(在来工法)は昔から日本で行われてきたというふうに それは、日本の気候が大きく関わっています。 日本は、高温多湿の特性を持ち、特に梅雨時期となる6月から7月にかけ ては、湿度がかなり高くなります。 木は空気が湿っている時は湿気を吸い、乾燥している時は吐き出すという 特徴を持っています。コンクリートは吸水性があり、断熱性が少ないので 結露が起こりやすくなります。 また、これが換気の方法に関わってくるようになり、木造の住宅では自然 換気という建物の隙間からの換気が行われ、コンクリートの場合は気密 性が高い為、空調機などの機械を使用する事が多くなります。 もちろん窓を使用すればそれまでですが、近年の住宅ではプライバシー 等を考えてか窓の開口面積が小さくなっている様です。 2、2×4構造の特徴
2×4(ツーバイフォーといいます)は、北欧で開発されたパネルを組み立てていく工法の住宅です。在来工法と違い、材料は規格の寸法があり、 組み立て方法も決まっている為、熟練工の大工さんでなくても施工がで きる利点があります。また、床・壁・屋根のパネルを金物によって固定し ていく工法ですので、在来工法より工期が短く施工ができます。 しかし、パネル自身が構造体となっている為、開口の位置を動かしたり、 建物の形もある程度固定されてしまうようにはなってしまいます。 3、各構造の熱に対する力
建物の必然な構造耐力は、地震の力・風の力・自重に耐える力ですが、ほかに、防水・火災にも十分に耐える構造でなければなりません。 特に火災は、建物だけでなく自分の財産までも一瞬のうちに消えてしまう 事になりかねませんので、建物の耐火仕様は十分でなければいけません。 ここで簡単に各構造の火災に対する力をまとめてみます。 ・木造 木は元々燃える材料ですので、木の材料の周りに耐火剤を使用したり、柱 等の周りを耐火・不燃材料で覆う必要があります。 外部からの延焼は外壁をモルタル仕上げにしたり、不燃材料の外壁材を 使用する事により防ぐ事ができます。 また、木は燃えるといいましたが木の燃え方は表面から内部に燃えていき ます。ですので、木の太さが太ければ太いほど燃え尽きるまでの時間は長 くなります。 ・鉄骨造 鉄は一般的に火に強いと思いがちですが、実際鉄は400℃位まで熱される と、強度は半分くらいになり、1000℃までいくと強度はほぼ0になってしまい ます。つまり、鉄は一時的な火には殆ど影響が出ませんが、火災など長い 時間熱されると、形が崩れてしまいます。ですので、鉄骨の柱であっても防 火対策はきちんと行わなければなりません。 ・コンクリート造 コンクリートは不燃材料ですのでコンクリート自体は燃えません。 ・ALC造 ALCとは、軽量気泡コンクリートといわれ、コンクリートよりも軽く(約3分の 1位です)、耐火性能もあります。また、壁・床・屋根部分(水平屋根)に使用 できるので、建物を全てALCで造る事もできます。 |